時間帯で変わる「運動のご利益」

減量や健康増進のために「運動」が大切だといっても、体を動かしさえすればいいというものではありません。起きてすぐか、眠る前か…「いつ運動するか」によってご利益が変わってくるからです。

体温が最も高いときに運動すると、体が運動向きになっていますので体に無理がかからず、また、運動によってさらに体温を上げておくことで、夜間に体温がより下がりやすくなり、これが良質の眠りへの近道にもなります。

判断の目安は生活リズム。体温のピークは午後から夕方にかけてが普通ですが、その人の生活リズムによって時間帯が少し異なります。生活リズムが夜型だと思う人は、夕方から夜の早い時間帯に運動するのがよいとされています。一方、朝型だと思う人は午後から夕方早めに運動して、夜は避けましょう。

避けたいのは早朝、特に起床直後。体がスタンバイできていないためで、体を動かすなら激しい運動は避けてストレッチ程度に。散歩などする場合には、必ず水分と糖質を補給してからにしましょう。起床直後は活動エネルギーを蓄えたグリコーゲンが足りず、また血圧が不安定で血液の粘度が高いため血栓ができやすい状態にあるからです。

また、眠る直前も激しい運動は好ましくありません。体温を上げ過ぎてなかなか下がらず、眠りの質が悪くなるからで、ストレッチで体を少しほぐすくらいが適していると考えられます。