眠りは「昼」つくられる

最近、夜、ぐっすり眠れない。何となく体がだるいし、お肌も荒れ気味。仕事や勉強もうまくいかない…。「安眠」しなくっちゃ! 枕を変え、布団を変え、夜が近づくにつれて、いろんな工夫をしようとしているあなた。夜の工夫は確かに大切。でも、ちょっと待ってください。

実は、満足できる眠りの素は「昼」に作られます。人間の生理活動は24時間サイクルの大きな生命のリズムの中で営まれており、昼があってこそ夜があり、同時に「逆もまた真なり」、夜があって昼があり、睡眠があって活動があるからです。

この体の中の昼と夜のリズムをサーカディアンリズムといいます。宇宙の中で地球が誕生、地球の上に生命が生まれ、気の遠くなるような長い時間の中で進化してきたのが私たちの生命。地球の自転による明るさや温度の変化に適応する途上で生まれた、最も基本的で最も大切な生命のリズムです。

制御しているのは脳の中にある“体内時計”。昼と夜のメリハリのある生活をしていると体内時計が元気になり、サーカディアンリズムに沿った生理活動で心身共に健康になります。

逆に、昼と夜のメリハリのない生活をしていると、これが乱れて不眠や肌荒れ、さまざまな不健康の元になります。

いかに眠るかだけでなく、いかに昼間にしっかりと起きて体と頭を動かし、昼と夜のメリハリのある生活をするか。これが不眠解消はもちろん、心と体を根本から健康にするために最も大切なことなのです。