問題解決 解析結果
夜型生活になり、夜中に明るい光を浴びていませんか。
人間の一日のリズムは体内の生物時計のしくみによって規則的に動かされ、時刻の手がかりのない環境では、多くの場合24時間より長めの周期となります。これは、外部から遮断された場所での生活実験などで確認されています。
一方、わたしたちの日常生活では、体内時計に対して、1日を24時間に合わせるための様々な脳への刺激が与えられます。朝の光や社会的な約束事もリズムの周期を24時間に合わせる刺激の一部です。しかし、最近では社会の24時間化が進み、自然界の夜ではありえないような明るい場所で夜中過ごす機会も増えてきました。夜中に明るい光が長時間目に入ると、体内時計の時刻が後退したり、1日のリズムの昼夜のメリハリがなくなったりして、眠るべき時間帯に質のよい睡眠がとりにくくなってしまいます。その結果、朝起きるのが辛かったり、昼間の眠気が増えたりして、ますます夜型の生活になってしまいます。
生活にメリハリをつけ、朝の光を浴びるようにしましょう。
夕方以降には明るい場所で長時間過ごさないように注意するとともに心身をリラックスさせ、朝から昼にかけては活動的な生活を送るように、生活に昼と夜のメリハリをつけることが大切です。
次に、夜型にずれていこうとする体内時計を24時間の1日に合わせるために、リセット、つまり時刻合わせをする習慣をつけましょう。まずは「光」です。体内時計を調整する一番効果的な環境要素は「朝の光」だということがこれまでの研究でわかっています。体内時計が毎朝リセットされると、脳の活動レベルやホルモン分泌を朝モードに切り替えます。脳や体を「きちんと起きている」状態にしてくれるわけです。
そして、夜には明るい光の下に長時間いることは避け、落ち着いた雰囲気で適量の明かりの下でリラックスして過ごしましょう。
次に大切なことは、起床後にきちんと朝食を摂ることです。「光」が脳の時計をリセットした後、朝食を摂ると、内蔵の働きのリズムを脳の時計に合わせることに役立つことがこれまでの研究でわかっています。朝の光と食事で脳も体全体も朝モードにリセットすることができるのです。急に朝食をたくさん食べるのが無理な人は、バナナ1本からでも始めましょう。
また、自分の睡眠習慣がどのようになっているかを客観的に把握するために、睡眠日誌をつけてみることも勧められます。睡眠日誌というと少々堅苦しい感じがしますが、起床時刻と就寝時刻を記録していくだけでも充分です。だいたい1ヶ月程度記録してみると、自分の睡眠パターンが把握できます。そこから自分が夜型なのか、不規則なのか、などを考えてみましょう。最近では、睡眠日誌のテンプレートも市販されていますし、また、せっかく眠たくなってきたときに就寝時刻をチェックして邪魔されたくない方には、自動的に活動と休息のパターンを記録してくれる装置も実用化されています。これらを利用して、自分の睡眠パターンを理解しながら生活リズムを整
えていくこともひとつの方法です。