問題解決 解析結果

【原因】

余裕を持って起きるためには、朝の習慣を持つことが大切。


「ちょっと気を抜くと生活が夜型になって、朝起きられなくなる」…大人の不眠だけでなく、子供たちの不登校の原因にもなっているのがこのパターンです。夜型生活の進んだ現代社会に多い悩みだといえます。

では、何故、「ちょっと気を抜くと」朝起きられなくなるのでしょう。それは、人の持つサーカディアンリズムにあります。人は放っておくと体の一日が24時間より長めになることが、外部と遮断した場所での生活実験などで確認されています。日常において24時間の生活に適応しているのは、毎朝太陽の光を浴びたり、毎朝の習慣として認識している行動をとったりすることで、体内の生物時計をリセットしているからなのです。しかし、朝に暗いところで過ごしたり、ボーっとしたりしていると、24時間よりちょっと長い体の1日の時間が私たちの生活を夜型生活にしてしまいます。
生活が夜型になると、朝起きるのがつらく、外出するギリギリまで寝ようとしてしまうので朝の食事や身支度にかける時間的余裕がなくなり、排便のための時間にしわ寄せが行って、朝の排便習慣ができないことにつながるのです。
一方、朝に、「落ち着いてトイレに向かう」というこの行動も習慣付ければ、立派な朝の約束事として脳が認識し、生物時計のリセットに一役買うのです。また、もともと朝には、夜食べたものが睡眠中に消化され、糞便となって腸にたまっています。それが朝食をとった刺激によって胃や腸が動き出し、糞便を押し出そうとするので便意を感じやすくなっているのです。

【対策】

自分の過ごしやすい生活パターンを知ろう。


まずは、あなたの生活パターンを確認してみましょう。睡眠日誌をつけてみてください。就寝時刻と起床時刻を約1ヶ月記録すれば、あなたの生活パターンが見えてくるはずです。このときにグラフ化しておくと、わかりやすいです。最近では、睡眠日誌のテンプレートも市販されています。朝の活動を始める時間帯に対して、夜型になっていませんか。

夜型の生活になっている場合は、少しずつ朝型の生活に修正していきましょう。
早く寝ることももちろん大切ですが、それまで夜更かし生活をしていたのに急に早く寝ることはできません。就寝時刻は徐々に早めていくようにしましょう。
まずは、朝しっかり起きることから始めましょう。朝に体内の生物時計をリセットして、脳を覚醒状態にし、日中に活動的に過ごせば、夜も自然に早く眠れるようになっていきます。
そのために、毎日同じ時刻に体内時計をリセットし、脳をしっかり覚醒させる習慣を作りましょう。ただ、ここでも急に何時間も早い時刻に起きるのは無理なので、目標とする起床時刻するまで少しずつは約していくのが良いと思います。たとえ、1週間に10分ずつ早くしていくとしても1ヶ月あれば40分前進して、朝食とトイレに向かう余裕が出来てくるのではないでしょうか。
生物時計をリセットする手段として、一番効果的なのは「光」。朝、暗い部屋ではなく、朝日が入ってくる部屋で、起きるようにしましょう。光を浴びることで体内時計はリセットされます。朝日を取り入れることが無理な場合は、人工的に朝日の環境を再現する器具も実用化されています。光には、時計のリセットの他に、脳を目覚めさせる作用があります。起床時刻を少しずつ早くする時に、朝、部屋を明るくするとずいぶん楽になると考えられます。
次に、「ああ、朝だ」とその人が思える社会的な約束事をして脳をしっかり覚醒させましょう。学校や仕事などもその一つです。また、毎朝規則的にトイレに行く、朝食を摂る、という生活習慣も脳に朝がきたことを知らせる約束事のひとつだといえます。
このリセットが正常に行われれば、脳の活動レベルやホルモン分泌も朝モードに切り替わります。効率の良い1日を過ごすためにもしっかり朝食をとるようにこころがけましょう。

排便は、その人の食事、活動時間、仕事など様々な生活習慣によって個人差が大きく表れます。ですので、現在のあなたの排便の習慣で、「下腹部が痛い」、「おなかがはる」といった悩みがなければ、絶対に毎朝規則正しく排便しなくてはいけない、というものではありません。しかし、先ほども述べたように、朝は排便をするのにちょうどいい状況でもあります。便意を我慢し続けていると便秘(直腸性便秘)の原因にもなることもあるので、少しだけ早く起きてトイレに向かう習慣をつけましょう。さらに、起き抜けにコップ1杯の水を飲むことや朝食をきちんととることは効果的です。朝食にはスープや飲み物で水分を多く取るようにしましょう。