問題解決 解析結果

【原因】

夜型の生活をしていませんか。


「起きようという気持ちはあるのに、どうしても起きられない」、「いつのまにか生活が夜型になって、朝起きられなくなる」…大人の不眠だけでなく、子供たちの不登校の背景のひとつになっているのがこのパターンです。夜型生活の進んだ現代社会に多い悩みだといえます。では、何故、「いつのまにか」朝起きることがつらくなるのでしょう。それは、人間の持つサーカディアンリズムにあります。人間は放っておくと体の一日が24時間より長めになることが、外部と遮断した場所での生活実験などで確認されています。24時間よりちょっと長いこの身体の1日が「ちょっと気を抜くと」私たちの生活を夜型生活にしてしまいます。

【対策】

まずは、あなたの生活パターンを把握しましょう。


まずは、あなたの生活パターンを把握してみましょう。夜型生活になりかけていませんか。
生活パターンを把握する方法として睡眠日誌をつけてみることが勧められます。睡眠日誌というと少々堅苦しい感じがしますが、起床時刻と就寝時刻を記録していくだけでも充分です。だいたい1ヶ月程度記録してみると、自分の睡眠・覚醒パターンが把握できます。そこから自分が夜型なのか、不規則なのか、などを考えてみましょう。最近では、睡眠日誌のテンプレートも市販されていますし、また、せっかく眠たくなってきたときに就寝時刻をチェックして邪魔されたくない方には、自動的に活動と休息のパターンを記録してくれる装置も実用化されています。これらを利用して、自分の睡眠パターンを理解しながら生活リズムを整えていくこともひとつの方法です。

夜型傾向になっている人は徐々に朝型にもどしていきましょう。
さて、その方法ですが、「24時間より長いのなら生活リズムを把握してもどうしようもないんじゃ」と思われる方があるかもしれません。しかし、実際には私たちは24時間の生活に適応しています。これは、体のリズムを作る「体内時計」を毎朝リセットして24時間周期に合わせているからです。あなたの生活リズムを把握して、毎日同じ時間に体内時計をリセットする習慣を作りましょう。

次にリセットする手段ですが、その手段はまず「光」。「光」には脳を覚醒させる作用や体内時計の時刻を調節する作用があります。朝、暗い部屋で無理して起きるのではなく、朝日が入ってくる部屋で少しでも楽に起床して、体内時計をしっかりリセットしましょう。朝日を取り入れることが無理な場合は、人工的に朝日の環境を再現する照明器具も実用化されています。さらに、起床後なるべく早いタイミングで「光」で脳の主時計をリセットした後、朝食は、内臓の副時計を脳の時計に合わせるのを助けると考えられています。
次の手段として、「ああ、朝だ」とその人が思える社会的な約束事です。学校や仕事などがその一つです。朝食も、脳に朝がきたことを知らせる約束事のひとつだといえます。
この一連のリセットが正常に行われれば、脳の活動レベルやホルモン分泌、内臓の働きなどが同調して朝モードに切り替わります。効率の良い1日を過ごすためにもしっかり朝食をとるようにこころがけましょう。