問題解決 解析結果

【原因】

起きた後も、疲れが残っていることが多くないですか。


睡眠時間が必要以上に長いと感じる場合や、日中に肩凝りをはじめとする疲労感や眠気がある場合、日ごろの疲れがたまっていて、そこから回復するために脳が睡眠を欲しているということが考えられます。一日だけ、という状態なら前日にいつもより多く活動したという場合もあります。
一日だけではない場合、昼間の疲労が回復できずにからだに疲労物質がたまっていて、肩が凝りやすくなっていることが考えられます。

私たちが眠っている間には、休息のためのノンレム睡眠と日中にさまざまな刺激をうけてたまった記憶の整理のためのレム睡眠とが繰り返されます。まず寝付くと、普通はノンレム睡眠から始まって徐々に深くなり、一時間前後で最も深い眠りの段階に達します。このときは少々の物音では目が覚めません。それがしばらく続いて眠りが急に浅くなった後、レム睡眠が始まります。このときはからだが眠っていても脳波内部だけで活動している状態と考えられ、鮮明な夢をよく見るのもこの時期です。ノンレム睡眠とレム睡眠はセットになっていて周期は平均すると約90分です。一晩にこのサイクルを3~5回繰り返します。そしてノンレム睡眠のなかでも特に深い眠りは睡眠前半に多く、このころに疲労回復に役立つ成長ホルモンが集中的に分泌されています。
しかし、疲労が蓄積してくると、深い眠りの割合が睡眠の後半にも多くなり、すっきりと目覚めにくくなることが考えられます。また、寝返りが適正な量より減ってしまうと、身体の一部の筋肉に負担がかかり、凝りとして感じられることもあります。

【対策】

睡眠のことを理解し、良い睡眠が取ることを心掛けましょう。


全身的な疲労回復を手伝うために、就床前にからだをほぐしましょう。
身体の筋肉が凝ったままでは質の良い眠りをとれません、東洋医学で首の後に安眠のツボがあるといわれるように、目の疲れなどによる首周りの凝りが特に問題です。寝る前にはゆっくりと息を吐きながら、反動をつけずに首の筋肉を前後左右へ伸ばしてみましょう。軽いストレッチで全身をほぐすのもよいでしょう。ただし、あくまでも目的は凝りほぐしなので、息が上がるほど前身を動かしてしまうと、眠りにはかえってマイナスです。

入浴は、心身の疲れをとってゆったりほぐれた状態にするのに役立つだけではなく、入用後に「脳や体中心部の温度を下げる」というスムーズに寝付くために不可欠な作用があります。全身を温めて血行がよくなると、皮膚表面から熱が放出されて脳や体中心部の温度が下がります。お湯の温度はぬるめの38~40度くらいで10~20分ゆっくりとつかると体が温まって血行がよくなります。しかし、あまり熱いお湯につかってしまうと、脳や体中心部の温度が上がりすぎて、再び体温が下がるのに時間がかかってしまうので、眠りにはかえってマイナスです。

他にも、マッサージグッズを利用したり、ゆっくりと深く長い呼吸をしたり、アロマやハーブティーを利用することで心身ともにゆったり落ち着いて、眠りへの準備をすることもよいでしょう。

身体をほぐす工夫をしていると思われるのに、なお日中に肩が凝りやすいと感じられる場合は、睡眠の質に見合った活動量となるように、仕事や運動量を少し減らして様子をみるのがよいと考えられます。