問題解決 解析結果
運動不足になっていませんか。
運動不足は、筋肉の衰えを招くだけでなく、血液や間質液、リンパの流れを悪くし、体のさまざまな場所に悪影響を及ぼします。
体液の循環は細胞が生存するために欠かせない生体機能です。血液、間質液およびリンパは、血管、組織間、リンパ管を移動し、その間に各細胞に必要な物質を供給するとともに、細胞からの老廃物を運び去ります。
肌荒れの原因である肌の潤い不足も、これらの循環系がうまく働いていないために、肌で水分と油分のバランスが取れなくなっていることが原因と考えられます。そうなると、化粧のノリが悪くなり、気分的にもすっきりしないでしょう。
また、肩や首の筋肉が凝り固まっていても、血液の流れが悪くなります。乳酸などの疲労物質がたまりやすくなり、さらに肩凝りを感じるようになります。
さらに、手足の細い血管にまで十分に血液がめぐらなくなるので、手足の冷えを感じるようになります。
体液の循環不良は、他にも、便秘や肥満などの原因にもなり得るので、まさに根本的な問題点といえます。
運動習慣がないことは、肌荒れなどに対して、循環系の機能低下という直接的な悪影響だけでなく、昼夜のリズムのメリハリが小さく、睡眠の質が低下してしまうことによる間接的な悪影響につながると考えられます。睡眠の質が低下すると、夜間分泌される成長ホルモン等の疲労回復に役立つ物質が効果的に作用せずに、皮膚の新陳代謝が衰えてしまうからです。
運動習慣をつけましょう。
血液やリンパなどの体液の循環機能を高めるため、夜間の睡眠の質を良くするために運動を習慣づけましょう。
厚生労働省の国民栄養健康調査では、運動習慣のある人を
運動の実施頻度として 週2回以上
持続時間として 30分以上
継続時間として 1年以上
としています。普段まったく運動習慣がない人が最初から無理をしても逆に心身への負担となりますので、これはあくまでも目安にして、自分のペースで少しずつ運動する習慣をつけていきましょう。
健康を目的とした運動としては、全身持久力を鍛えて循環機能を高めるための有酸素運動を適切なレベルでおこなうことが効果的です。
有酸素運動とは、酸素を取り入れながらおこなう運動のことで、ウォーキング、水泳、エアロビクスなどが代表的です。これまで運動習慣のない人は、数分間ゆっくり歩いてから呼吸しながらなるべく全身のストレッチを行い、それからまとまった時間歩くことから始めるのが無難です。たとえばタクシーワンメーターの距離(約2km、時間併用メーターでは実質1.5kmくらい)を20分かけて歩けるようになることを目標にするのがよいでしょう。
運動はそのレベルによって、徐々に有酸素運動だけではできない無酸素運動が加わってきます。全身持久力を鍛えるための運動は、この有酸素運動が無酸素運動へと変わる「AT(無酸素作業閾値)」というポイントまでの有酸素運動が理想とされています。有酸素運動をすることによって、
? 血行がよくなる
? 血中コレステロール値を下げる
? 運動不足とストレスを解消し、肥満を予防する
などの効果が期待できます。
また、昼から夕方にかけての時間帯に運動をすることは、身体に昼と夜のメリハリがつき、夜間睡眠の質の向上にもつながります。