問題解決 解析結果
寝るときに、小さな音が気になったりしていませんか。
昼間は気にならないような音、たとえば時計や冷蔵庫の音でも、夜間に周りが静かになると目だって気になることがあります。
あるいは、寝室内は静かになって、室外の音がうるさくて目立つこともあります。これらの気になる音は小さくても覚醒方向の刺激となることがあります。
逆に、寝室の中も部屋の外も静かでほとんど音が聞こえない状態、むしろしーんとした状態がかえって気になる場合があります。このように、外部から聴覚や視覚への刺激が少ないときに、昼間の出来事や人間関係などを日ごろは忙しくて忘れていたことなどをふと思い出して考え込んでしまうことが精神的なストレスになることがあります。
質の良い睡眠を得るためには、このようなストレスは大敵です。ストレスを感じると、コルチゾールという糖代謝を調節するホルモンが分泌されます。本来、このコルチゾールは睡眠初期に最低となり、早朝に最高となるような1日のリズムを示します。しかし、睡眠前にストレスを感じてコルチゾールが分泌されると、そのリズムが乱れ、睡眠と覚醒のリズムにも影響を与えてしまうと考えられます。
気分転換をしましょう。
「考え事がとまらなくなって寝つけない」などという場合には、気分転換に好きな音楽を聴く、一度寝室を出て本を読むなどしてみましょう。「眠らなければいけない」という気持ちが逆にプレッシャーとなって眠れなくなってしまうことがあるからです。
好きな音楽を聴く場合でも、音量が大き過ぎると覚醒刺激になります。そこで、音量をさげるときにタイマー機能のついたオーディオ機器を利用し、就寝後しばらくしたら音楽が消えるようにしておきましょう。
寝室が静か過ぎて、室外や屋外の音が気になるというときは、内装材料やカーテン、雨戸などで遮音の工夫をするのがよいでしょう。また、音にとらわれずに別のことに視点を向けてみるのもひとつの手法です。好きな香りで気分転換に使えるものがあれば、それを気になる物事から気持ちをそらせる手助けに使ってみるのもよいと思われます。アロマテラピーは、数千年前からインドやエジプトで利用されてきた自然療法です。就寝前にお香をたいて寝室を好きな香りにするほか、最近では寝具に香りを取り入れることもできます。
香りも音楽も、人それぞれ好みが違いますから、誰にでも気分を落ち着かせるのに役立つというような万能のものはないと考えられます。自分に合ったものかどうか、試してみることが大切です。