問題解決 解析結果
寝衣(パジャマ)や、寝具に違和感がありませんか。
衣服の中で肌に直接触れるものは、触覚に直接働きかけます。眠るときの衣服は睡眠にも影響すると考えられます。肌触りがよくなかったり、締め付けがきつかったりすると、睡眠が浅くなるなど、睡眠の質が低下することがあります。
触覚は意外に敏感なセンサーです。寝衣だけでなく、寝具が肌に触れたときにゴワゴワしていては余分な触覚刺激が加わって落ち着きません。特に顎が寝具に触れる感触がよくないと、それが気になって、寝つきがスムーズにいかなかったり、身体が緊張したまま眠ってしまうこともあります。
肌触りのほかにも、寝具には、睡眠の質を確保するためにさまざまな性能が求められます。睡眠中は身体が産生する熱量が減少して、体中心部の体温が低下するので、寝具には保温性が必要になります。さらに、体温調節によって発汗するので、寝具が直接身体に触れる部分には吸湿性能が必要となる一方、寝床の中の温度湿度が一定以上になると「蒸れ」による寝苦しさを感じるため、それを防ぐ吸湿、透湿、放湿性能が必要にもなってきます。掛け布団にはある程度の軽さとやわらかさも必要です。人人は一晩中じっと眠っているのではなく、眠りの節目に時々寝返りを打ちます。重すぎる掛け寝具は寝返りの邪魔になりますし、軽すぎると身体と布団の間に外気が入って肩が冷えてしまうのです。
自分に合った寝衣・寝具を選びましょう。
掛け布団選びは重さと素材がポイントです。重すぎると圧迫感があったり、寝返りの妨げになったりします。逆に軽すぎるものとか柔軟性のない素材だと、寝返りのたびに肩口から冷気が入って、目覚める原因になります。
掛け布団の中身は、適度に軽くて放湿・吸湿性にすぐれた羽毛などの動物性素材が合う人が多いようです。見逃されがちなのが、布団カバーの素材です。カバーは、吸湿性に富み肌触りのよい綿100%の柔らかな素材がおすすめ。洗濯しやすいのも利点です。また、顎に触れる質感も大切で、違和感のないようにしましょう。触覚は意外に敏感なセンサーなので、ゴワゴワした肌触りではくつろげません。
適度の寝返りは睡眠に必要です。そのためには、寝返りしづらい厚地のパジャマやトレーナーは避けたほうが無難。布団カバーとの摩擦が大きく、まとわりついて身体の動きが鈍くなるからです。素材としては、滑りがよく保湿性にとんでいるものがよいようです。
寝具(シーツやカバー類)や寝衣のメンテナンスも大切です。こまめに洗濯することが大切ですが、洗濯の際にノリを効かせ過ぎるとゴワゴワ感につながるので気をつけましょう。シルク素材は、肌触りについては優れていると考えられますが、洗濯しづらい短所があり、シルクに似た肌触りで洗濯にも耐えられる素材や織り方で選ぶのがよいでしょう。