問題解決 解析結果
日頃、ストレスが溜まっていませんか。
人はストレスを感じるようなことに直面すると、それを脳で認識し、解決・軽減するための対処行動をおこそうとします。これは、人には、自律神経系・内分泌系・免疫系を総動員して、ストレスに対してホメオスタシス(生体の内部環境を一定に保とうとすること)を保とうとするはたらきがあるからです。
しかし、このホメオスタシス効果の許容量を超えてしまい、外部からのサポートもなければ、精神や体のバランスがうまくとれなくなり、自律神経系や内分泌系、免疫系などでさまざまなかたちになって不調な状態が身体にあらわれてくるのです。たとえば、食事の時間が近づいても空腹感がこなかったり、逆におなかが減りすぎたり、仕事中のやる気が出なかったりします。
余分な緊張を取り、精神的なストレスだけに目を向けるのではなく、体によるサポート行動を知りましょう。
日ごろからストレスに対処できる身体にするために、規則正しい生活をとることはもちろん必要ですが、現在の社会生活の中では、それもなかなか難しいことだと思われます。
そんなときは、身体の外部からのサポートをして、ストレス対処に役立つように工夫しましょう。
就床前にはマッサージやストレッチで筋肉をほぐしましょう。
ストレスを感じているときは、交感神経系が優位になり、筋肉が緊張し、血液やリンパの流れが悪くなっています。それによって冷え性や肩凝り、むくみなどが起こってしまうこともあります。ここで、筋肉をほぐすことで副交感神経系が優位になり、疲れの回復にも効果的です。
さらに、睡眠にもストレスを解消させるはたらきがあります。ノンレム睡眠には、脳を休ませて不必要な記憶を消去し、レム睡眠には、不必要な記憶を消去するとともに、次からはそのストレッサーに対処できるように脳内でシミュレーションします。
しかし、ストレスが強すぎると睡眠自体がうまくとれなくなり、さらにストレス状態を悪化させ、悪循環に陥ってしまうこともあります。スムーズな入眠を得るためにも就床前には副交感神経系が優位になるように、余分な覚醒刺激を避けましょう。
また、仕事中にも好きな飲み物で一息入れること、すわり心地のいい椅子や好きな文房具を用意すること、手足を軽くマッサージすることなどで、さまざまな感覚的刺激を利用して気になる問題以外に目を向け、自律神経系のバランスをとることも効果的です。